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 いきいきワーキング教習所−社労士・杉山のフリートーク
(以下は、当教習所・所長の気まぐれコラムです。無断転載・無断複製を禁じます。)
No. 投稿日 投稿者 タイトル・内 容
25 2008/10/06 10:40 社労士・杉山千里
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  行列の出来る病院・診療所では、困ります!!
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  先日、立川駅北口で凄い行列を発見しました。
  背広を着た人が白いプラカードを持って、
  人にきちんと並ぶよう指示しているのです。
  
  今年の5月にも、全盛期の立川競輪を思い出させるような、
  立川駅の改札までつながる物凄い行列が何日にも亘って発生しており、
  また「クリスピー・クリーム・ドーナツ」みたいなお店が開店するのかと
  その場をやり過ごしたのですが、
  
  後から聞いたら、何とあの行列は、伊勢丹の北海道物産展の、
  しかもタレントの田中義剛さんが牧場長を務める「花畑牧場」の
  生キャラメルがお目当てだったらしく、一番早い人は朝5時から並んでいた行列との事。
  
  バブル崩壊後ずっと「不景気」と言いつつも、
  立川では最近、人気商品に群がる人の列が後を絶たないようです。
  
  こういう行列なら何時でも大歓迎なのですが、世の中には
  あまり歓迎できない行列というのも存在します。
  それは病院や診療所に出来る行列です。
  
  (いつも暇で、ガラ空き状態では経営上問題もあると思いますが、)
  病気で苦しんでいる時に、行っても直ぐに診てもらえず、
  何時間も待たされるの事は、その病院が多くの人から信頼される
  腕の確かな人気のある所だとしても、耐えられない事だと思います。
  
  でも、そういう歓迎できない行列の起こる可能性が、実は刻々とせまって来ています。
  
  WHO(世界保健機構)が公式に、
  鳥インフルエンザ(H5N1型)から新型インフルエンザの発生が止められないと
  発表しており、インフルエンザ研究の世界的機関「国立感染症研究所」の、
  ウィルス第3部3室の研究員である岡田晴恵さんも
  「2011年までに新型インフルエンザが大流行する確立は、99%あると思う。」
  と言っているからです。
  
  強毒型の新型インフルエンザが発生すると、
  スペイン風邪とは比べようが無いくらいに膨大な死者・犠牲者が発生すると言われています。
  
  基本的な『うがい・手洗い』を励行するのは当然として、
  咳やクシャミを人のいる方に向けてしない事や、風邪気味の人は、
  38度以上の高熱が生じて嘔吐・全身痛などのインフルエンザ症状が出た場合、
  2次感染を防ぐため、直接医療機関を訪れずに、
  まず先に保健所などの「発熱相談センター」に連絡して
  どういう対処を取った方がいいか指示を仰ぐことが、絶対に必要となります。
  (自宅待機命令に備え、食糧を30日分くらい確保することも必要だと言われています。)
  
  朝晩、メッキリ涼しくなってきたので、
  お互いに体調の変化には充分に注意しましょう。
  
  
24 2008/09/16 20:22 社労士・杉山千里
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  3力士の解雇は有効か、無効か?
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  敬老の日が過ぎたと言うのに、まだまだ暑い日が続いておりますが、
  お茶の間では、3人の外人力士(若ノ鵬・露鵬・白露山)が大麻問題で解雇され、
  北の湖理事長が理事に降格した
  という話題で熱くなっております。
  
  外人力士達は、解雇無効を訴えて裁判を起こす構えのようで、
  今まさに個別労使紛争が発生している状態です。
  
  今回は懲戒解雇の有効性について考えてみたいと思います。
  
  くしくも四半世紀前の今日の日付、昭和58年9月16日に
  最高裁判所判決で以下のような判決がありました。
  「客観的に合理的理由を欠き、
   社会通念上相当として是認することが出来ない場合の解雇は、権利濫用として無効となる。」
  (有名な懲戒解雇の限界法理。現在は労働契約法の第16条で明文化されています。)
  
  また昭和49年2月28日の最高裁判所判決では、
  「職場外でされた職務行為に関係の無い行為であっても、
   企業の円滑な運営に支障をきたす恐れがあるなど、
   企業秩序に関係を有するものもあるから、
   使用者は、企業秩序の維持確保のため、そのような行為をも規制の対象とし、
   これを理由として懲戒を課すことも許される。」
  とあります。
  
  労働者の違反行為が故意に行われたものでなければ、
  (すなわち過失、不注意が原因で起こったものであれば、)
  懲戒できないという考えもあります。
  
  ただしこの時に過失が故意と同視出来るほどに重大なものである場合は
  懲戒解雇は可能となっており、
  今年は労働契約法が制定された年だけに、
  今後の動向・結果が気になります。
  
  
23 2008/08/09 17:58 社労士・杉山千里
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  突然くる『ウォーター・アクシデント』に注意!!
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 毎日、暑い日が続いております。
 こう暑い日が続くと、「エコ」が注目されている昨今なので、
 道路を見れば、素足で歩いたら絶対に火傷しそうな、あの熱せられた道路(特に高速道路)を
 アスファルトでなく、全部ソーラーパネルで敷き詰めたらどうだろうかとか、
 駅の改札やホーム・階段に、人が踏むたびに発電する機械を置いておき、
 その電気で駅や電車のクーラーに必要な電力を
 賄うことは出来ないのだろうかとか、
 ふと考えさせられます。

 首都圏のヒート・アイランド現象は、先日の突然の落雷・豪雨に見られるように、
 毎年その突発性や温度、全体的に脅威が増して来ているように思えます。

 常夏のハワイに旅行したことがありますが、
 ハワイで起こる突然のスコールも、先日の首都圏の落雷・豪雨ほど
 酷くはありませんでした。突然真っ黒な雲に空一面が覆われるような
 ことは無かったように思います。

 8月5日、豊島区の下水道内工事中に、突然降ってきた雨が原因で
 5人の作業員の方が流されるという、大変に痛ましい事故が起きました。
 ヒート・アイランド現象が原因している事は否めないでしょう。
 (7月には神戸市灘区の都賀川で、鉄砲水に因る水難事故が発生しました。)

 このような事故は、絶対に2度と起こしてはなりません。
 暑いのが当たり前な夏も、工夫すればもっと涼しくなるはずです。
 ヒート・アイランド現象が無くなれば、きっとこのような事故の発生も防げるはずです。

 北京オリンピックの開会式で、凄まじい花火が打ち上げられましたが、
 中国もこのヒート・アイランド現象は、けっして他人事ではないでしょう。
  
  
22 2008/07/03 14:30 社労士・杉山千里
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  学問に近道なし、されど独学に王道あり
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  よく「学問に王道なし(There is no royal road to learning.)」と言われます。
  これは、ギリシャの哲学者アリストテレスが、アレキサンダー大王の家庭教師として赴任した時に
  言った言葉だそうです。
  
  この言葉は、学問を修めるのに、近道などは無く、地道な努力が必要だという意味で用いられますが、
  総じて、努力無くして、ひとつの物事に通じる事は出来ない、という意味になろうかと
  思います。
  
  独学で何か勉強しようとする時も、この言葉は当てはまるでしょう。
  どこかの有名な偉い先生に教われば一回で理解出来るだろうとか、
  高い参考書を買えば早く理解出来るだろうとか、
  あそこの塾に行けば合格出来るだろうとか、
  そんな風に考えがちですが、
  やはり本人の地道な努力無くしては、何も得ることは出来ません。
  
  そう「近道」は無いのです。
  
  しかし、「王道」は存在すると思います。
  
  「王道」とは何か?
  
  私は自分の経験から言って、
  独学の場合の「王道」は、異なった3つの方法を試すことだと思っています。
  
  そう難しくない事であれば、1つの方法を実行することで十分ですが、
  少しでも難しい事だと感じたら、迷わず3つの方法を試してください。
  
  独学の際に、1つの勉強方法に頼ってはダメです。
  2つの勉強方法でもダメです。
  2つだと、言っていることは両方とも同じなのに表現方法が異なっている場合に、混乱するからです。
  よって、奇数の数だけ勉強方法を試すことです。
  (奇数の数なら、多数決で、どちら側の説が有力なのか、簡単に判断をつけられる為。)
  
  ※より多くの方法を試すほうがベターなのですが、
   それだと時間とお金がかかってしまうので、
   最低限の数として「3つ」としています。
  
  本を読んで独学しようと考えていたら、
  1冊の本を徹底的にマスターしようとするよりも、3冊の本を読んで、
  共通する部分について、どのような解説がなされているか
  その相違点に注目して理解を深めた方が、
  時間がかかって遠回りな方法に思うかもしれませんが、
  確実にマスターでき、応用が利くようになります。
  
  独学で何かをマスターしようとしている人がいましたら、このこと参考にしてみて下さい。
  
  独学の「王道」は、異なった3つの方法を試すことです。
  
  
21 2008/06/02 15:30 社労士・杉山千里
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  問う、どういう職場に就職すべきか?
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  日曜日の午後10時30分に、東京MXテレビの番組「シャインになりたい」を見ました。
  その番組の後半の「シャインになる君へ!」のコーナーで、ソフトブレーン創業者の宋 文洲氏が、
   ・年功序列、終身雇用
   ・残業
   ・精神主義
  の3つの日本の古いビジネススタイルとは決別すべきと力説していたのが、とても印象的でした。
  
  年功序列や終身雇用制度は、
  顧客満足労働者満足を同時に実現した「経営者の神様」と言われる松下幸之助氏が提唱し、
  日本に定着した代表的経営スタイルであり、もはやこの制度とこの人を
  知らない日本人は皆無でしょう。
  
  しかし今では、その制度の“負の部分”が露呈して、日本の企業の成長に悪影響を及ぼしているとのこと。
  
  年功序列・終身雇用・実力主義・能力主義・成果主義etc・・と
  様々な経営スタイルがありますが、どの制度にも一長一短があると思います。
  
  社会の流れを肌で感じ取り、それぞれの制度が持っている長所のほう、
  つまり良い面を生かすことが、経営者の手腕なのだと思います。
  
  松下氏は、当時の日本において、
  何が要求されているのか、そして何が足りないのかを敏感にキャッチして、
  年功序列・終身雇用という制度に辿り着いたのでしょう。
  
  どのように時代が移り変わっても、
  「顧客満足労働者満足を同時に実現するには、どうしたらよいか?」と
  常に考えている経営者の所に就職できた人は幸せです。
  
  最近になって有名な老舗の料亭である、
  せんば●ッチョウが廃業したとの報道がテレビ等でありましたが、
  あの女将さんが、本当に「顧客満足労働者満足」の両立を考える経営者だったのかどうか
  実に考えさせられます。